諏訪地域、市街地の不動産価格は下落傾向、諏訪信用金庫経済概況速報に掲載

graph-3033203_12801
◇諏訪地域の住宅地価格DI値の特徴 長野県全体の予測値は0よりもやや低いマイナス値であった。 松本、長野地区の予測値はプラス圏となった。 諏訪地域は予測値、実感値ともに引き続きマイナス圏であった。

◇市町村別のトピックス 【全体】 大型商業施設への距離、勤め先の企業の採用数、給与水準は住宅需要へ大きな影響を与える。諏訪地域は製造業は 堅調であるものの、中国向けが減速の懸念がみられる。(平成30年12月諏訪の景気動向より) 県内他地域と比較してリーディングカンパニーがないこと、中小企業が多い地域であることから景気回復プラス影響は遅 く、減速影響が早いことが動産DI値低調の大きな要因の一つと推測される。諏訪地域の中でも特に諏訪湖周辺の諏訪 市、岡谷市、下諏訪町の人口、転入と転出差がマイナスであること、塩尻市等への転出が散見されることもマイナスに寄 与している。10月に予定されている消費税増税にともない住宅購入が進み諏訪地域のDIに改善がみられるのか注視し ていきたい。
【諏訪市】は、上諏訪駅前は再開発事業で住居棟(分譲マンション)の建設が進み、平成31年2月に商業棟(店舗)がオー プン。商業施設が集積する諏訪インター周辺や上川、城南地区の路線沿いの活気に比べ、駅前周辺商店街の顧客離 れは深刻なだけに、商業施設がどこまで地域の活気を取り戻せるかが注目される。
【茅野市】は、諏訪東京理科大学の公立化にともないアパートの空室率の改善がみられた。郊外の既存大規模工場の敷 地内の増設計画が今後予定されている。工場増設に伴う、雇用の増加等が、どの程度であるか、雇用が土地、一戸建て の実需へ向かうのか、今後の注視していきたい。

文:八ヶ岳ライフ㈱ 宅地建物取引士・不動産鑑定士 朝倉宏典  

出所:一般社団法人長野県宅地建物取引業協会・一般社団法人長野県不動産鑑定士協会